天才なのか?? ペテン師なのか??
#460
こんにちは、チャーリーです!
今年最後のブログは12月28日(火)にして、年末年始はブログを休載します。
12月29~1月4日が休載期間です。
今回書いていきたいことは、今年何度もブログで取り上げてきたアーク社のキャシー・ウッド氏が、またまたすごい発言をしたのでそれを紹介したいと思います。
2021年12月17日にキャシー・ウッド氏は自身のwebサイトで旗艦ファンドのアーク・イノベーションETF(ARKK)が「向こう5年に年間40%のリターンを上げ得る」とコメントしました。
このブログのタイトルでは天才なのか??と一応書きましたが、個人的には正気の沙汰ではないと思っています。
なぜ正気の沙汰ではないと思うかというと…
100万円投資したと仮定して計算していきます。
年間40%のリターンを5年間続いたら、
1年後:140万円(100万円×1.4)
2年後:196万円(140万円×1.4)
3年後:274.4万円(196万円×1.4)
4年後:384.16万円(274.4万円×1.4)
5年後:537.824万円(384.16万円×1.4)
意訳すると、5年後には5.37倍になると言っています!
しかも、個別銘柄ではなく、ETF(上場投資信託)が5.37倍になるんです。
アーク・イノベーションETFは2021年12月23日時点で、43銘柄に投資されているので、43銘柄の平均が5.37倍になると言っているんです。
アーク・イノベーションETFの設定来の株価推移を見てみます。
2020年は大きく上がっていますが、2021年は下がっています。
具体的には
2020年:2.46倍
2021年:20.54%下落
アーク社の運用方針と相場状況が噛み合えば、キャシー・ウッド氏が言っているように年間40%のリターンを5年間続けることが達成できるもしれませんが、運用業界の常識から考えると、そういうことを発言することは常軌を逸してます。
ここで思い出してほしいことがあります。
「世の中のアクティブファンドの90%近くが市場平均であるS&P500の上昇率に勝てていない」という事実を。
そのS&P500の過去5年間の上昇率
年率ベース:15.91%
ちなみに2009年のリーマンショック以降、相場状況がずっと好調なので年率15.91%という数字も過去の平均からするとかなり逸脱しています。
2000年から計算だとS&P500の21年間の上昇率は年率5.72%です。
この5.72%に勝ち続けるアクティブファンドが10%しかいなんです。
いかにキャシー・ウッド氏が強気な発言をしているかがわかると思います。
整理すると…
キャシー・ウッド氏が言っているパフォーマンスが達成できる確率はゼロとは言いませんが、達成できる確率はかなり低いと思います。
今年のパフォーマンスが悪かったので、来年はその反動でパフォーマンスがかなり良くなることが予想されますが、そうだったとしても失敗したくないんだったら避けた方がいい商品だと思います。
以前のブログにも書きましたが、平均から大きく逸脱しているものは損する確率が高くなるので気を付けましょう!
急がば回れ!!