GAFAにピンチ到来!?
#88
こんにちは、チャーリーです!
2020年10月6日、米下院の民主党が主導している反トラスト(独占禁止)小委員会は「GAFA」の事業分離や反トラスト法(独占禁止法)の強化を求める報告書をまとめ、反トラスト法改革を提案した。
※ GAFA(ガーファ)とは、Google、Apple、Facebook、Amazonのこと。
この報告書は1年4ヶ月にわたって反トラスト調査がされた結果が記載されており、449ページに及んでいます。
この報告書のポイントは、GAFAの反トラスト法(独占禁止法)違反を訴えているのではなく、反トラスト法の強化を求める報告書なんです。
なぜかというと、従来の独占禁止法の物差しでは重大な違反をしていないからです。
従来型の独占禁止法…主に消費者利益と価格支配力を物差しとしています。
この従来型の独占禁止法だと、フェイスブックやグーグルは違反していないことになります。そもそも消費者に対してサービスを無料で提供しているので消費者の不利益になっていないからです。
今回の反トラスト法強化のポイントは…
GAFAがM&Aやサービス利用を強制している点において、競争上の脅威を消し去っていることにより、イノベーション(技術革新)が抑制され、消費者の選択肢が狭まっているということです。
これに対してのGAFAの反論は以下の通りです。
※ 円グラフは日経新聞から引用しています。
グーグルは「検索エンジンやグーグルマップ、Gmailなどの無料のサービスは研究開発費に巨額の投資を行った」と反論しています。
簡単に言うと、自分たちの企業努力でサービスを開発してシェアを伸ばしてきたので独占禁止法に該当しないと言っています。
アップルは「(アップストで30%の手数料を徴収することについて)当社の手数料は競合のプラットフォームとほぼ同じか、もしくはより低い水準をなっている」と反論しています。
※ 2008年のアップストアのサービス開始から手数料を下げたことはあっても、上げたことは一度もないとして不当な影響力行使はありえないとしています。
フェイスブックは「(焦点となっているインスタグラム買収について)買収した2012年当時は、インスタグラムが成功する保証はなく、成功したのは我々が多額の投資をしたからだ」と反論しています。
※ ちなみにインスタグラムを買収したのはフェイスブックが上場する前。
アマゾンは「当社は25兆ドル規模のグローバル小売市場の1%未満で、米小売り市場の4%未満を占めるにすぎない。小売業界には多くの勝者を生む豊富なスペースが存在する」と反論しています。
私は法律の専門ではないので今後の行方は全くわかりませんが、注目しないといけない点は、今回の報告書は下院で主導権を握る野党である民主党が中心をなって作成しただけであって、与党の共和党は賛同していません。
むしろ、「過剰規制は経済全体に意図しない影響を与える可能性がある」として、事業分離や法改正に慎重な姿勢を示しています。
整理すると…
個人的には反トラスト法が改正されたとしても違反には該当しないと思いますが…
1つ言えることは、今回の反トラスト法強化案は民主党が主導で行っていて、共和党は積極的には動いていないです。
大統領選挙で民主党のバイデン氏が勝利することになったらGAFAへの逆風はかなり強まることは必須だと思われます。
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