バカにならない…アマゾンの配送料

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こんにちは、チャーリーです!
世界的にコロナが大流行したことでネットショッピングを利用し始めた人も多いと思います。そのネットショッピングの代名詞的存在がアマゾンです。
アマゾンはプライム会員になれば購入した商品の配送料が無料になります。
しかも、国土が日本の約25倍もあるアメリカでもプライム会員だと商品の配送料が無料になり、注文して2日で商品が届きます!
そこで今回はアマゾンの配送に焦点を当てたいと思います。
以下の表はすべてアマゾンの年次報告書から数字を拾って作成しています。
まずは、ネットショッピングだけの売上高の推移を見てみます。
※ サードパーティー売上とは、楽天市場みたいに第三者がアマゾンのサイトに出店・出品して販売していることです。
2014年~2020年の6年間でネットショッピング売上が3.46倍に増えています!
2020年はコロナが流行して、外出制限がかかった影響で前年比で42.4%も増加しています。
次にネットショッピングが増加したことで配送料がどうなっているのかを見てみます。
これは当然と言ったら当然の結果です。
でも金額を冷静に見ると、年間で611億ドル(約6兆6600億円)も配送コストがかかっているって凄すぎです。
ネットショッピング売上に対する配送料負担率を計算してみます。
ネットショッピングの売上が伸びて、その分配送料負担が大きくなるだけなら問題ありませんが、これを見ると負担率が年々増大しているのでアマゾンにとっては悩みの種だと思います。
これはプライム会員数が増えれば増えるほど、無料配送の件数が多くなるのでアマゾンの負担も大きくなっているんだと思います。
この配送料増大問題を解決するカギは「外部業者に頼らない自社配送」です!
※ 外部業者というのは、日本でいうとヤマト運輸や佐川急便のこと
ドイツ復興金融公庫の試算によると、アマゾンが自社物流網を使うと、外部業者に委託するよりも配送コストが3割減らせるみたいです。
「そもそも自社配送ってできるの??」って思っている人もいると思います。
実はもう既に自社配送を始めていて、少しずつ自社配送の比率も高くなってきています。
これはアマゾンが公表しているデータではないですが、2020年8月時点では、全体の2/3を自社配送しているみたいです。
アマゾンはグループ企業で航空貨物会社のアマゾン・エアで80機を超える飛行機を保有していて、アマゾン・エアが定期便を運航している空港はアメリカ国内に31空港もあります。
整理すると…
アマゾンはアマゾンプライム会員が増えれば増えるほど、配送費の負担が大きくなってしまいます(無料で配送しないといけないので)。その打開策として自社配送にシフトしていっています。
自社配送が進めば進むほど、既存の配達業者の売上は減っていきます。アメリカでの輸送のビッグスリーと言われているフェデックス、ユナイッテッド・パーセル・サービス(UPS)、アメリカ合衆国郵便公社に次ぐ存在になってきています。