過去最高額! 「独身の日」の取扱高
#123
こんにちは、チャーリーです!
11月11日は何の日か知っていますか?
日本人なら90%くらいの人が「ポッキーの日」と答えると思いますが、中国では違うんです。
中国で11月11日と言えば「独身の日」です!
※ 中国では双11(ダブルイレブン)と呼ばれています。
この独身の日は、中国では1年間で最大のネット通販のセール日なので毎年注目されているイベント日なんです!
過去の独身の日の売上高推移を見てください。
表では取扱高と書きましたが、アリペイで決済された金額なので売上高と同じです。
データはアリババグループのホームページ内にある年次報告書から拾いました。
年次報告書はこちら
毎年売上高が右肩上がりになっているのがわかります。
人民元ベースだと金額がわかりにくいので、日本円ベースでも掲載します。
※ 1元=15.9円で計算しています。
今年はセール期間が11月1日~11日までと長かったので売上高の伸びも凄いことになっています。
※ 例年は11月11日の1日だけのセール
このたった11日間で7兆2900億円の売上は本当に見間違えたと思うくらい凄い金額です!
ちなみにどれくらい凄いかというと…
楽天の年間売上高:1兆2639億円。(2019年度)
ファーストリテイリングの年間売上高:2兆2905億円(2019年度)
※ ファーストリテイリングの売上高はユニクロ、GU(ジーユー)などのグループの合計売上高
ただ、これだけすごい金額を売り上げたにも関わらず、11月11日のアリババの株価は前日比で9.8%も下がったんです(香港株式市場)。
何が起こったかというと…
中国当局がネット企業に対して、「独占的な行為を規制する」新指針案を公表したんです。
二者択一制度とは、取引先にライバル企業と取引しないように圧力をかけること。
中国政府が規制を強化してくると中国のネット企業は今までみたいには仕事ができなくなるので、それを投資家が嫌って株価が大きく下がりました。
この規制強化は個人的には全く気にしていません!
むしろアリババにとっては追い風になるとさえ思っています。
今回の規制に限らず、どんな規制でも強化された時に、それにすぐ対応できる企業だけが将来生き残れます。アリババと違って資金力がなく、ヘビーユーザー数が少ない弱小ネット企業は規制強化に対応するだけの体力がないので今後はもっと厳しくなると思います。
これはGAFAに対しても同じことが言えます!
今反トラスト法(独占禁止法)のことで各国から訴えられ始めていますが、これに対応できない企業は淘汰されるだけなので、結局対応できるGAFAだけが生き残ることになるんだと思います。
整理すると…
独身の日の売上高を調べると改めてアリババのすごさがわかりました。しかもアリペイで決済されているので、アリババグループにとっては2度おいしい状況が作り上げられています。
規制強化に対しても一時的には株価は売られるかもしれませんが、長い目で見るとアリババにとっては追い風になっていると思います。