S&P500のパフォーマンスを上回るAI上場投信がある!?
#302
こんにちは、チャーリーです!
ネットで投資のことをいろいろ調べていたら「S&P500を上回るパフォーマンスのAI上場投信、ミーム株は好まず」というニュースがありました。
※ 上場投信というのはETFのことです。
その記事は以下の通りです。
画像引用元:ヤフージャパンニュース
そのETFは「AI Powered Equity ETF(ティッカー:AIEQ)」です!
そこで今回のブログではこの「AI Powered Equity ETF(ティッカー:AIEQ)」について調べてみたいと思います。
※ 以下:AIEQと書きます。
AIEQの情報はすべてAIEQの運用会社であるETFMGグループのホームページから抜粋したものです。
AIEQとはどんなETFなのか??
・IBMのWatson(ワトソン)を利用して、24時間体制で働く1000人のリサーチアナリスト、トレーダー、分析のチームに匹敵する人工知能を活用したETF。
・AIEQは6000以上の米国企業の「財務諸表」、「ニュース・情報」、「管理」、「マクロモデル」の4つを基礎にAIがディープラーニング(深層学習)を行い銘柄を決めます。
AIEQの投資状況(2021年6月22日現在)
引用元:ETFMG(AIEQの運用会社)
投資比率が高い上位20銘柄を見ても知っている銘柄は半分もありません…
それではAIEQが運用開始になった2017年10月17日からの株価推移を見てみます。
運用開始してから2年8ヵ月で61.24%上昇しています。
次はいつも通りS&P500との比較を見てみます。
2021年6月22日までの運用結果はS&P500の方が上昇率が高かったです!
ただ、2021年1月頃はAIEQの方が上昇率が高かったこともあるし、上昇率も僅差なので互角と言ったところでしょうか。
上記の比較チャートを見て気になったことが出てきました。
それは、「AIEQの方が下落局面での下落率が高いんじゃないのか?」という疑問です。
さっそく調べてみます。
やっぱりそうでした!
「2018年の米中貿易戦争が勃発した時」も「コロナ下落の時」もAIEQの方が下落率が高いです。
AIに運用を任せようと思う人は、「人間では判断できないような局面でも瞬時に判断してくれるだろう」とか「人間が気付いていないような出来事に対して先回りして対応してくれるだろう」と考えているんじゃないでしょうか??
でも正直それは幻想にすぎないです!
今回の検証でわかったように、上昇率で見ても市場平均であるS&P500とどっこいどっこいですし、下落率で見るとAIが運用した方が下落率が高いという結果がわかりました。
整理すると…
冒頭に取り上げたニュース記事はあくまで、ある時点だけで比較するとAIEQの上昇率が高い時期もあったということでした。運用開始日からの運用結果はS&P500の方が若干ですけど高かったです。
今回調べて思ったことは、AI運用にあんまり幻想を抱かない方がいいということです。
市場平均よりも上昇率が低いAI運用をどう思いますか??
下落局面では市場平均よりも下落率が高いAI運用をどう思いますか??
これはIBMのワトソンがダメということではなく、AIが判断してもやっぱり短期投資が長期投資に勝てる確率が低いということだと思います。