金融庁の調査レポート:投信信託

#616

こんにちは、チャーリーです!

2022年6月30日に金融庁が運用商品について調査レポートを発表しているので紹介したいと思います。

レポートのタイトルは「資産運用業高度化プログレスレポート2022」です。

そのレポートはこちら

 

この調査レポートは投資信託だけに限らず、いろいろな商品について書いてありますが、ブログでは投資信託に絞って書いていきたいと思います。

投資信託については、アクティブファンドとパッシブファンドとの比較がいろいろ書いてありました。

 

・アクティブファンド

 ベンチマーク(市場平均など)を上回る運用を目指しているファンド

・パッシブファンド

 日経平均株価やS&P500などの市場平均と連動するように運用するファンド

 → インデックスファンドともいいます。

 

調査対象ファンド:444本

→ 4年以上運用実績がある国内株で運用するアクティブファンドが対象

 

金融庁の分析によると、運用対象が国内株のアクティブファンドの8割強が信託報酬などのコスト控除後で、パッシブファンドと比べてプラスでもマイナスでもない運用結果だったらしいです。

※ 買付時手数料は考慮されていません。

 

国内株で運用しているアクティブファンドの8割強は市場平均に勝てなかったということです。

恐ろしい結果ですよね…汗

金融庁の見解としては、信託報酬などのコストが高いから市場平均を上回れないと言っています。

 

 

しかも、運用が悪かったアクティブファンドを見ると、大手資産運用会社のファンドが多くを占めていて、独立系の資産運用会社のファンドはゼロだったみたいです。

もっと恐ろしいのが、マイナスになったアクティブファンドの内、37.5%が確定拠出年金向けのファンドでした。

iDeCo(イデコ)が浸透してきているのに…

 

 

ここまで読んだ人で鋭い人は

「それって国内株で運用しているアクティブファンドのことでしょ」

「いまどき国内株で運用している投信を買う人なんかいないよ」

「今の主流はアメリカ株投資でしょ」

「アメリカ株で運用しているアクティブファンドだと結果が違うはず」

こう思う人がいると思います。

私もこのレポートを読んでいる時にそう思いながら読んでいました。

 

ところがどっこいです!

米国株で運用しているアクティブファンドで信託報酬などのコスト控除後で市場平均を上回ったファンドは1本もなかったと書いてあります。

また、統計的な観点からは、米国株についてはパッシブファンドに替えてアクティファンドに投資する意義がほとんどない無いとまで書いてあります。

 

アメリカ株で運用しているアクティブファンドを買っている人は多いと思います。

そういう人からするとショックすぎる調査内容でした。

 

 

整理すると…

金融庁が調査しているので信ぴょう性が極めて高い内容です。

日本でもやっぱりアクティブファンドは市場平均に勝てないという結果になっています。

でも困ったことに、金融機関は特定のテーマに投資するテーマ型ファンドの販売に注力していたり(=アクティブファンド)、アメリカ株に投資しているファンドの販売に注力しているので、投資家はすごく効率が悪い運用をしていることになります。

ただ、それに気付いていない投資家はかなり多いと思います!

それはアメリカ株に投資しているファンドだと運用自体が評価損になりにくいからです。

一応運用は評価益になっているので、高コストを支払って、効率が悪くなっているということに気付きにくいです。

市場平均と比べるようにしたらダマされないです。

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