2022年度 本決算発表:アップル
#702
こんにちは、チャーリーです!
アップルが2022年10月27日に2022年度の本決算の発表を行いました。
アップルは「iPhone14」と「iPhone14Plus」の売れ行きが悪くて減産すると度々報道されました。
あのニュースを見てアップルの株主の中には売却した人も相当数いると思います。
アップルは本当にオワコンなのか??
アップルの時代は終わったのか??
イメージとかネット上の噂だけじゃなく、実際決算の数字を見てみたいと思います。
まずは株価を見てみます。
2020年のコロナ以降の株価が急激に上がっているので、2020年以前があんまり上がっていないように見えますが、そう見えているだけです。
2012年1月3日~2019年12月31日
14.69ドル→ 73.41ドル
この8年間で4.99倍になっています。
それでは決算内容を調べます。
以下の表はすべてアップルの年次報告書から数字を抜粋して作成しています。
年次報告書はこちら
純利益
2021年9月末:94,680百万ドル
2022年9月末:99,803百万ドル
増益率:5.41%増益
EPS(1株あたりの利益)
2021年9月末:5.61ドル
2022年9月末:6.11ドル
増益率:8.91%増加
ビザの時も書きましたが、純利益よりもEPS(1株あたりの利益)の方が増加率が高いのはアップルが自社株買いを行った成果です。
その自社株買いの規模を調べてみます。
2022年7-9月の3ヵ月間だけで252億ドル(約3兆5280億円)分の自社株買いを実施しました。
1ドル140円で計算。
2022年度通期だと902億ドル(約11兆7260億円)分も自社株買いを行っています。
1ドル130円で計算。
アップルの決算を書く時は毎回同じことを書きますが、世界広しといえども1年間で902億ドルも自社株買いをできる企業はアップル以外には存在しません。
まず不可能です!
この自社株買いのおかげでアップルの発行済み株式数は減り続けています。
希薄化とは
…ストックオプションや転換社債などの株数も計算に入っているということです。
過去10年間で97億6071万株減っています。
率にして37.41%減少しています。
もし仮にこの流れが今後5年10年と続くと仮定したら…アップルの発行済み株式数がすごいことになります。
長く持っていた人が勝ち!
なんで世界を見渡してもアップルだけこんなことができるかというと…
フリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)を見ればすぐわかります。
フリーCF(自由に使えるお金)が1,114億4300万ドルって凄すぎて逆に凄さがよくわからなくなります…汗
1ドル130円で計算すると、14兆4875億円になります。
なんでこんなにフリーCF(自由に使えるお金)が多いかというと…
「一番は設備投資額が相対的に少ないから」です!
相対的にというのは、営業CFと比べると少ないということ。
アップルに限らず、フリーCF(自由に使えるお金)が潤沢にある企業の特徴は「設備投資額が少ないこと」です。
ビザ、S&Pグローバル、ヤムブランズなどがまさしくそうです。
最後に製品別の売上高を調べて終わりにしたいと思います。
主力のiPhoneの売上高はきっちり成長しています。
iPhoneの売上高が伸びた理由として去年よりも新作iPhoneの発売日を1週間早めたというのも影響はあると思いますが、それにしてもこのインフレ・利上げ局面にも関わらず凄いです。
整理すると…
アップルの業績は非の打ち所がありませんでした。
ネガティブなニュースに惑わされてアップル株を売却した人・アップル株の購入を控えた人はニュースに惑わされないようにしましょう。
今後も新作iPhoneが発表される度にネガティブなニュースが流れると思いますが、ちゃんと決算内容を見て判断するようにしてください。
そもそも、ネガティブなニュースは「iPhone14とiPhone14Plus」の売れ行きが良くないと言っているだけで、「iPhone14 Pro / iPhone14 Pro Max」の売れ行きは好調なんです。
悪いニュースがより記憶に残りやすいですが、ニュースもちゃんと調べれば悲観的にならなくて済みます。
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